高須賀大輔助教が筆頭著者の全球雲解像多年シミュレーションを用いた対流-熱力学-大規模場結合に関する論文がJAMES誌に掲載されました
高須賀大輔助教が、ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)の Tobias Becker 博士、オーストリア科学技術技術研究所の Jiawei Bao 博士と共同で行なった研究成果が、米国地球物理学連合の国際誌 Journal of Advances in Modeling Earth Systems (JAMES) に掲載されました。
湿潤対流は、局地的な豪雨をもたらすだけでなく、周囲の環境場と相互作用しながら気候の平均状態や変動にも大きな影響を与える重要な存在です。近年では、深い対流を直接表現できる水平解像度5 km以下の全球モデル(全球雲解像モデル)が複数登場し、こうした多階層の相互作用をより現実的に再現できると期待されています。
本研究では、雲微物理過程や乱流過程の取り扱いが異なる3つの全球雲解像モデル(ICON〔独〕・IFS〔欧〕・NICAM〔日〕)による数年分のシミュレーションを比較し、メソスケールの湿潤対流の再現性を検証するとともに、メソスケールの対流特性がより大規模な場の形成にどう影響するかを論じました。その結果、浅い対流から深い対流への遷移の時間スケールや水蒸気の蓄積過程にモデル間で違いがあり、それが平均降水分布やMJOのような惑星規模の平衡状態や変動成分の違いを説明しうることを示しました。
掲載論文
Takasuka, D., Becker, T., & Bao, J. (2026). Precipitation characteristics and thermodynamic-convection coupling in global kilometer-scale simulations. Journal of Advances in Modeling Earth Systems, 18, e2025MS005343.
https://doi.org/10.1029/2025MS005343

