伊藤純至准教授、櫻井勇太朗さん(2024年度修士課程修了)、Leia P. S. Tongaさん(M2)の台風に関する論文がGRL誌に掲載され、プレスリリースを行いました

 伊藤純至准教授、櫻井勇太朗さん(2024年度修士課程修了)、Leia P. S. Tongaさん(M2)、東京大学大気海洋研究所の新野宏名誉教授、慶應義塾大学環境情報学部の宮本佳明准教授の研究グループの成果がアメリカ地球物理学連合の学術誌Geophysical Research Lettersに2026年1月14日に掲載されました。

 スーパーコンピュータ「富岳」を使って、1つの台風が弱い渦の段階から非常に強い台風になるまでの約4日間を、水平100mの細かさで超高解像度計算をすることに初めて成功しました。これは、今後の台風強度予測を改善する上で重要な手がかりとなります。同じ条件で、現在使われている2km解像度の低解像度計算も実施し、両者を比べました。その結果、最終的な強さ(最低気圧や最大風速)はほぼ同じである一方、台風が急発達するタイミングが大きく異なることが分かりました。低解像度計算の場合はシミュレーション開始から約42時間後に急発達が始まるのに対し、超高解像度計算では約68時間後と、約1日遅れていました。また研究グループは、超高解像度計算ならではの細かな渦の分布や、台風の目の周りにできる半径約10kmのメソ渦を詳しく調べました。その結果、これらの渦が台風中心への空気の流入を妨げ、台風が急に強まり始めるタイミングを遅らせていることを示しました。

掲載論文

Ito, J., Sakurai, Y., Tonga, L. P. S., Niino, H., & Miyamoto, Y. (2026). Large eddy simulation of an entire tropical cyclone from initial vortex to maturity. Geophysical Research Letters, 53, e2025GL119560.
https://doi.org/10.1029/2025GL119560

プレスリリースへのリンク
東北大学HP https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2026/01/press20260119-02-fugaku.html
理学研究科HP https://www.sci.tohoku.ac.jp/news/20260119-14084.html