高須賀大輔助教が筆頭著者のマッデン・ジュリアン振動の東進に関する論文がScience Advances誌で出版され、プレスリリースを行いました

高須賀大輔助教らの研究グループの成果が、アメリカ科学振興協会の学術誌 Science Advances に2026年2月18日付で掲載されています。本成果を広く一般に紹介するためのプレスリリースも行いました。

熱帯域には、東西数千kmにも及ぶ巨大な積乱雲群がインド洋から太平洋に移動するマッデン・ジュリアン振動(MJO)という顕著な気象現象があります。MJOは世界各地に異常天候を導く源であり、例えば東北地方の日本海側や北陸地方の大雪の一因になるなど、日本の天気にも重要な現象です。このため、MJOの移動がいつどのように起きるかの解明は、熱帯気象学の最重要課題の1つでした。

 東北大学大学院理学研究科の髙須賀大輔助教らの研究チームは、全球の雲の動態を精緻に計算する気象モデルを用いて、2つのMJOを対象に計4,000個の膨大な「パラレルワールド」を生成し、外的条件が同じ中でのMJOの移動の決まり方を解明しました。冬への季節進行後の12月はMJOの移動シナリオが複数存在して予測が混沌とする一方、シナリオ選択の鍵は、MJO発生時の風の強さに端を発する熱帯−中緯度相互作用の些細な違いにあることを突き止めました。この結果とアプローチは季節予報やAI天気予報の精度向上に繋がります。

掲載論文
Takasuka, D., Suematsu, T., Miura, H., & Nakano, M. (2026). Propagation of the Madden-Julian oscillation as a deterministic chaotic phenomenon. Science Advances12(8), eadz1916.
https://www.science.org/doi/full/10.1126/sciadv.adz1916

プレスリリースへのリンク
東北大学HP https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2026/02/press20260219-01-MJO.html
理学研究科HP https://www.sci.tohoku.ac.jp/news/20260219-14108.html